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社内コミュニケーションが劇的改善!「アンガーマネジメント」とは?メリットや、組織に導入する際のポイントは?

公開日:2020/11/17 更新日:2023/09/13

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは?なぜ今注目されているのか?

現代社会には様々なストレスが存在し、自分の感情をコントロールできない、いわゆる“キレやすい人”が増加していると言われています。相手に怒りをぶつけてしまったり、威圧的な態度を取ってしまったりするのです。このような言動が他者を傷つけたり、人間関係を壊し得ることから、それを予防する手段として、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」が注目されています。

「アンガーマネジメント」とは、1970年代にアメリカで生まれた「怒りを予防し制御するための心理療法プログラム」のことです。英語では「アンガー」は怒り、「マネジメント」は管理する、「怒りを管理する」という意味になります。近年、職場での人間関係のトラブル防止や、企業のハラスメント対策義務化への対応といった目的で、研修や教育に取り入れる企業が増加しています。

怒りの感情とは?

ここまでの内容を見ると、怒りの感情は悪いものと感じる方もいるかもしれませんが、怒り自体は喜怒哀楽の中の感情の一つであり、必ずしも悪いものではありません。
怒りは二次感情と言われています。一次感情と言われる悲しみや悔しさなどの感情が自分の許容範囲を超えてしまうと、二次感情である怒りとして外にあふれ出すのです。怒りの感情は「自分を守るための感情」とも言われているため、ただ我慢して溜めすぎるのもよくありません。怒りを適切にコントロールしていく一方で、溜まったストレスはプライベートでのリフレッシュを通して発散していくことが大切です。

アンガーマネジメントできないと何が起こる?

怒りをコントロールできないと、怒りをぶつけられた個人が傷つくのはもちろん、職場環境や人間関係も悪化し、職場の生産性も低下していきます。

怒りをぶつけた側は、自分が怒りをぶつけたことに対して後悔や反省をしても、怒りをコントロールできないためまた同じことを繰り返してしまい、自己嫌悪を感じてまたイライラする、という負のサイクルに陥ることも。最悪の場合はパワハラやモラハラに繋がることもあります。

また、怒りを受けた側はストレスが溜まり、今度は自分が他者に対して怒りをぶつけてしまうというように連鎖を引き起こすこともあるのです。

アンガーマネジメントができるとどんないいことがある?

では湧き起こる怒りをコントロールできるとどんないいことがあるでしょうか。

  • 自身や周囲のストレスが軽減する
  • 怒りに心を乱されなくなるため生産性が上がる
  • 怒り以外の適切な対処法を見つけることで教育や指導にも役に立てられる
  • 突発的な怒りを抑えることで、パワハラやモラハラ防止に繋がる
  • 言葉での意思伝達がスムーズになる
  • 多様性のある価値観を受け入れやすくなる

このようにアンガーマネジメントを身に付けることで、職場の環境によい影響をもたらします。例えば、これまで締め切りを守らない部下に怒鳴っていた場合、「なんで守らないんだ」という怒りをコントロールすることで「部下に仕事を任せすぎたのではないか?」「自分のマネジメント能力が足りていないのではないか?」「どうやったら部下に伝わるんだろう?」と別の視点で考えられるようになります。

怒りで相手を追い込むのではなく、価値観の違う相手に対して、解決に向けてどうしたらいいのかと考えることができるようになるのです。

こんな組織におすすめ

アンガーマネジメントを取り入れることを特におすすめしたいのは次のような組織です。

  • 年齢の幅が広く、価値観が多様
  • 人間関係に関するトラブルが後を絶たない
  • パワハラ・モラハラを感じる
  • 職場環境・人間関係にストレスを感じる人が多い

ちなみに、どんなポイントに怒りを感じるかは、人によって異なります。例えば、向上心が高く、完璧を求める、白黒をはっきりさせたいタイプの人は、自分に対して厳しいだけでなく、人に対しても厳しくなりがちです。周りが自分のように完璧主義ではなく、できる人ばかりではない、価値観はそれぞれ違うことを認識して周りを見るようにするとよいでしょう。怒りを感じるポイントは人それぞれなので、自分の怒りのタイプだけではなく、組織の中のそれぞれの怒りのタイプを知っておくと、組織のバランスが取りやすくなります。

アンガーマネジメントを取り入れる手段としてはOff-JTや自己啓発が主となりますが、Off-JTで一律的・戦略的に対象者に学びを提供する場合には、上記のようなポイントを押さえたプログラムに設計することも有効となります。

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