失敗しない研修計画

リーダー育成か、スキルアップか?目的別「中堅社員研修」のプログラム事例

公開日:2022/06/09 更新日:2023/09/14

職歴5年目前後~10年前後の管理職未満の“チームリーダークラス”にあたる、いわゆる中堅社員は、若手社員と管理職とをつなぐ架け橋となる立場にあります。求められるスキルも多く、研修を行うにあたってはメニューに迷うこともあるかもしれません。ここでは、中堅社員が身につけるために必要な研修プログラムの例を紹介します。

中堅社員研修の目的はどうなってもらうことにあるか?

中堅社員研修の目的は多岐に渡り、主に以下の能力を身につけることが目的となります。

部下に対してのリーダーとしての役割を果たす(リーダーシップ)

中堅社員は、主体的にチームやプロジェクトリーダーを動かす立場となります。部下と信頼関係を築き、チームを引っ張るリーダーシップが必要です。

 上司をサポートするフォロワーとしての振る舞いを理解する(フォロワーシップ)

中堅社員は現場と上司(管理職)をつなぐ架け橋役として、フォロワーシップが欠かせません。上司をサポートするフォロワーとしての在り方や、上司の考えや方針をどのように現場の部下に伝えていくかを学ぶ必要があります。

プレイヤーとしての能力向上(スキルアップ)

中堅社員は複数の役割を担いますが、プレイヤーとしての数字も期待されます。そこで、仕事の管理や効率よく仕事を進めるためにスキルアップが必要です。

中堅社員が身につけるべき力

リーダー、フォロワー、プレイヤーとして能力向上を考えたとき、身につけておくべき力については次のようなことが考えられます。

リーダーとして

  • リーダーシップ
  • 指導・育成力

フォロワーとして

  • フォロワーシップ

プレイヤーとして

  • 業務遂行能力
  • 問題解決力
  • フォロワーシップ

変化の激しいビジネス環境の元で企業の競争力を高めるためには、リーダーシップだけでなく、組織の構成メンバーが自らの役割を理解し、周りに対し主体的に働きかけるフォロワーシップが求められています。フォロワーの5つのスタイルを理解し、グループ討議やケーススタディを取り入れたワークショップ形式で実践的に学びます。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/leadership/leadership01/

など

こうした力を高めるための研修例について、それぞれ紹介します。

リーダー育成系プログラム

リーダーシップ

▶︎リーダーシップスタイルの発見と部下対応力向上

人間の行動傾向をタイプ別に分類した「DiSC診断」で自己分析を行い、参加者それぞれのリーダーシップスタイルを理解してリーダーシップを磨きます。部下の自立を支援するための「傾聴」や「問題解決を支援するコーチング」などロールプレイングで実践的に学んでいきます。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/skill/skill4_2/

▶︎リーダーシップ・チャレンジ

30年以上にわたり繰り返し研究され「リーダーシップ」についての実証データをベースにした、体系的に整理されたプログラムです。体験型ワークを通じて、自分の仕事においてのリーダーシップの課題を発見し、身体と頭で納得しながら仕事への生かし方を学んでいきます。「The Leadership Challenge®」の米国マスターファシリテーターから特別トレーニングを受けた、質の高いファシリテーター陣が担当します。

https://school.jma.or.jp/products/detail.php?product_id=100180

指導・育成力

▶︎ティーチング、コーチング

部下の状況に応じたリーダーシップスタイルとして「ティーチング」と「コーチング」の具体的な違い、使い分けについて学びます。「リーダースタイル自己診断」により参加者の強み、弱みを分析し職場への実践適応の仕方を習得します。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/ikusei/ikusei01/

▶︎コーチング、メンタリング

中堅社員がリーダーとしてまとめる対象は新人・若手社員。そこで、「新人・若手社員の早期戦力化、モチベーション向上」のためのコミュニケーションの取り方や信頼関係の構築法の習得が不可欠です。コーチング、メンタリングの手法を実践的に学びます。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/ikusei/ikusei05/

フォロワーシップ系プログラム

▶︎フォロワーシップ

変化の激しいビジネス環境の元で企業の競争力を高めるためには、リーダーシップだけでなく、組織の構成メンバーが自らの役割を理解し、周りに対し主体的に働きかけるフォロワーシップが求められています。フォロワーの5つのスタイルを理解し、グループ討議やケーススタディを取り入れたワークショップ形式で実践的に学びます。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/leadership/leadership01/

▶︎巻き込み仕事力向上

中堅社員に求められる役割や行動への理解を高めます。中堅社員は現場と管理職の架け橋役として、まわりを巻き込み「協働」を引き出す力を身につけなくてはいけません。まわりを巻き込むために身につけておきたい5つのスタイルについて学び、「仕事力」の向上を目指すプログラムになっています。

https://solution.jma.or.jp/seisansei/sui0073hin_11/

スキルアップ系プログラム

業務遂行能力(企画・提案力、管理力、改善力)

▶︎新規事業企画トレーニング

新規事業企画に取り組むことは、企画・提案力、管理力、改善力を全般的に高めるために有効です。「環境変化が企業にどのような影響を与えるか」「自社の強みと課題は何か」「今後どんな価値を生み出せるか」のようなテーマを扱い、自社事業の課題や新事業の可能性を検討し、プレゼン作成と発表までを行うことで、中堅社員に必要な能力を鍛えることができます。

https://solution.jma.or.jp/new-business-planning01/

問題解決力

▶︎ロジカル・クリティカル・ラテラル・シンキング

さまざまな場面での問題解決力を高めるために、「ロジカル・シンキング」「クリティカル・シンキング」「ラテラル・シンキング」という3つの思考法の基本と使い分けについて学びます。多くのケーストレーニングを通して、柔軟かつ質の高い考え方を習得することができます。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/shikouryoku/shikouryoku01/

▶︎プロジェクトマネジメント

企業や組織の業績向上に向けたプロジェクト業務を強力に推進する、リーダーを養成する研修です。マネジメントに必要な5つの能力を学びつつ、ケーススタディを使い、ディスカッションや振り返りをしながら問題解決能力の向上を図ります。

https://solution.jma.or.jp/service/training/position/position3_5/

コミュニケーションスキル

▶︎ファシリテーション

中堅社員には、会議やプロジェクトをスムーズに進行させるファシリテーションスキルの向上が求められます。ファシリテーターの役割と重要性について、またファシリテーターが注力すべき3つの要素などを学びます。ロールプレイによる演習とフィードバックだけでなく、実際の実務につなげるアクションプランまで考えていく研修です。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/skill/skill2_7/

▶︎交渉力強化

社内外で交渉を優位に進める力も、中堅社員に求められる力の一つ。そのためのコミュニケーション技術や交渉戦術を身につけていきます。研修では交渉の原理原則を学び、数パターンの模擬交渉を体験することで実践的に習得できます。

https://solution.jma.or.jp/service/training/theme/skill/skill2_3/

まとめ

ひとくちに「中堅社員研修」といってもこのようにたくさんのメニューが考えられます。有意義な中堅社員研修を設計するうえで、参考にしていただければ幸いです。