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やりっぱなしにしない!研修活用術/
研修中編 研修実施中に研修担当者がすべきこととそのポイント

社員研修で学んだ内容を業務に生かしていくためには、いかに研修と職場をつなげることができるかがポイントとなります。研修中にその橋渡し役を担うのが研修担当者です。研修担当は人事や総務部門が務めることが多いですが、事業部主導の研修ではその部署の管理職や育成担当者が務めることもあります。今回は、研修を意義あるものにするために、研修担当者が研修中にできることを紹介します。

研修担当者

研修実施中に育成担当者は立ち会うべきか否か?

研修を行うのは研修講師の役割ですが、研修担当者にはどんな役割があり得るでしょうか。まずは、研修担当者が研修に立ち会わない場合に起こりうる問題から見ていきましょう。

  • 研修が意図した内容・進行で提供されているか確認ができない
  • 参加者の研修に対する満足度が低かった際に、問題点の把握をするのが難しい
  • 事前に参加者に案内している内容と研修内容にずれがあると、不信感や不満につながりやすいが、そのことに気づかない
  • 本来、研修は参加者の反応を見ながら研修講師が進行するが、講師が参加者や職場風土の詳細までは知らないため、反応がよいか悪いかを見極めることが難しい

これらの問題点は、研修担当者が研修に立ち会うことで解消されやすくなります。ただし当然ながらそのためには、日頃から参加者の上司や職場との連携を図って、参加者のことをよく理解おくことが前提となります。

次に、研修担当者が研修に立ち会うことで得られるメリットを考えてみましょう。

・講師のパフォーマンスの確認ができる

研修に立ち会うことで、研修の企画の意図通りに、研修が進行されているかどうか、また、講師の参加者に対してスムーズにインストラクション、ファシリテーション、フィードバックがされているかどうかを確認できます。時間管理がうまくいっていない場合は、その場で研修担当者がフォローすることも可能です。

・研修による参加者の変化を確認することができる

研修担当者が同席していれば、研修の企画の段階設定したゴールに対し、「参加者が研修内容を理解していて、業務に照らし合わせることができている」「研修の内容もあまり理解できていない」など参加者の理解の水準を確認することができます。こうした参加者の状態を職場の上司に報告することで、研修後の職場でのフォローにつなげることもできます。

・研修のスムーズな進行に向けてのサポートができる

講師が集中して研修を行うために、教材や備品の不足や参加者の入退室管理、緊急時のトラブル対応などを研修担当者が行うことでスムーズに研修が進みます。

上記のような点からも分かるように、研修までに行ってきた事前の準備を生かすためにも育成担当者が積極的に研修に参加することには大きなメリットがあります。単なる事務手続きの担当者というスタンスではなく、研修の運営者の一人という意識を持って参加すれば、研修と職場の橋渡し役としての役割を発揮できるでしょう。

例外として、研修担当者が人事や参加者の直属の上司である場合、参加者から研修内で自由な発言が出にくいことも懸念されます。その場合は、意図的に同席しないことも一つの方法です。その分事前により入念に講師と話し合い、どのような情報を共有して欲しいのか、チェックポイントなどを擦り合わせておきましょう。

研修担当者が研修実施中に実行したいこと

研修中にぜひとも実行したいのは、その場で講師にフィードバックを行うことです。内容としては次のような内容があげられます。

  • 話し方、指導不足、時間配分などの修正があれば、休憩時間を使って即時改善を求める
  • 参加者の反応を見ながら、参加者の理解の水準を把握し、研修のレベル感の調整、研修内容の修正を要望する
  • 講師に共有が漏れていた内容があれば、追加で伝える

また、数日間にわたる研修であれば、以下のようなことを行うのもよいでしょう。

  • 講師とともに1日目の研修内容の振り返りを行い、必要なフィードバックや次回の研修に向けた作戦会議を行う
  • 参加者についての情報を補足するために追加資料を用意する
  • グループ発表で意見が出にくかった、進行がスムーズに行かなかったなど問題があった際には、グルーピングの変更を行う

繰り返しになりますが、研修担当者の役割は研修と職場の橋渡し役です。研修の場で感じたことを講師にフィードバックすることで、講師や研修の品質改善につながります。また、研修中の参加者の状態、変化を確認することは、参加者の育成課題の発見にもつながります。研修実施中に得たことをその後に生かしていくためには、研修中の行動も問われるのです。研修担当者だからこそできることを意識して、積極的に研修に参加していきましょう。

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