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エンプロイアビリティ・エンプロイメンタビリティとは?概要と、タレント人材流出を防ぐために企業が取り組める具体策とは?

エンプロイアビリティとは

エンプロイアビリティ(Employability)とは、「従業員がもつ雇用され得る能力」のことです。

エンプロイアビリティは、内的エンプロイアビリティと外的エンプロイアビリティの、大きく2つに分けることができます。
内的エンプロイアビリティとは、「所属する企業に雇用され続ける能力」を指します。例えば、所属組織内でのみ重宝される特有の知識やスキルなどがこれに当たります。
一方、外的エンプロイアビリティとは、「同一以上の条件で転職できる能力」を指します。これはすなわち、所属する組織外でも通用する労働市場価値を意味します。

エンプロイアビリティが注目される背景には、働き方や雇用の多様化、キャリアの複線化といった、社会の変遷があります。

ここに、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行が及ぼす経済や雇用への影響が加わり、企業の存続や解雇の問題が現実味を帯びて顕在化したことで、「企業に雇用され得る自身の労働市場価値」への意識が高まっています。

このような変化の中で、自らの志向性に合った働き方を実現するため、その実現に必要な知識や経験を積極的に身につけようとする人材が増えています。

エンプロイメンタビリティとは

エンプロイメンタビリティ(Employmentability)とは、「企業がもつ雇用能力」のことです。上記のエンプロイアビリティに相対する概念で、「この企業で働きたい」と思われる魅力を意味します。

エンプロイメンタビリティが注目される背景には、上述のエンプロイアビリティへの意識の高まりがあります。
従業員のエンプロイアビリティへの意識が高まることで、より魅力的な知識や経験を身につけられる環境がある他社へと人材が流出する可能性も同時に高まるため、企業側はエンプロイメンタビリティを高めて「選ばれる企業」を目指すことが重要になります。社内外のタレント人材に選ばれるか否かは、中長期的に業績に直結し得る課題ともいえるでしょう。

企業がエンプロイメンタビリティを高めるための取り組みとは?

企業がエンプロイメンタビリティを高めるための取り組みとして、例えば以下のような施策があります。

1.制度の整備

例えば、社内公募制度や社内FA制度等があります。社内公募制度とは、部署が主導で社内他部署から人材を募集する制度です。社内FA制度はその逆で、人材が希望部署を指定して応募する制度です。
どちらの制度も、従業員が望むキャリアの実現を支援する制度といえます。

2.学習環境の整備

①選択型Off-JTプログラムの提供
オンライン/オフライン集合型研修やEラーニングなどで、個々人の希望に応じて選択できる手上げ式のOff-JTプログラムを用意することも有効です。

②自己啓発支援
自己啓発はOff-JTと違い、業務時間外の自主的な活動とみなされるため、企業の支援方法としては、学習テーマに関する情報提供や金銭的支援などがあります。

①②に共通点するのは、「やらされる学習ではなく、個の意欲を主導とした学習を支援する」という点です。高い学習意欲をもつ従業員にとって魅力的な環境整備ができる施策といえます。

3.適切なジョブ・アサインメント

ジョブ・アサインメントとは、マネージャーやリーダーが、メンバーに対して業務や役割の割り当てをすることです。
ポイントとなるのは、マネージャーやリーダーが1on1面談や日常のコミュニケーションからメンバーの個性やキャリアアンカーをきちんと理解してアサインメントしている、ということです。
適切なジョブ・アサインメントは、メンバー個々人が高いモチベーションで自らの能力を十分に発揮して働ける環境づくりに有効な施策といえるでしょう。

以上のように、エンプロイメンタビリティを高めるための方法として、エンプロイアビリティ向上を積極的に支援する仕組みづくりをしていくことが効果的といえます。

まとめ

大局的な時代の流れとして人材流動性の高まりはもはや不可逆であり、これからは企業のエンプロイメンタビリティを高めて「選ばれる企業」を目指すことが重要です。そのための方法として、従業員のエンプロイアビリティを高める支援の仕組みづくりが有効でしょう。
それらの施策は、タレント人材流出防止のためのタレント・リテンションとして、また、タレント人材流入のためのタレント・アクイジションとして、中長期的に企業にメリットをもたらす施策といえるのではないでしょうか。

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