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アンコンシャスバイアスとは?組織にもたらす問題と、その対処方法は?

様々な人の写真を見ている人々

アンコンシャスバイアスとは?

アンコンシャスバイアス(unconscious bias)とは、直訳すると「無意識の偏見」の意味です。
人は必ずなにかしらのアンコンシャスバイアスをもちながら生活をしていると言われています。見聞きした物事に対して無自覚に先入観を抱いてしまい、その色眼鏡をかけた状態で言動を取ってしまうことがよくあります。

アンコンシャスバイアス自体は必ずしも悪いものではありません。
物事を考えるより前に、瞬時に無意識的に行われる、「高速思考」という知的連想プロセスの一種です。これにより、迅速な判断が可能になるという側面もあります。

ただし、あらかじめそのリスクを正しく認識しておくことは、適切な意思決定や良好な人間関係構築に重要な要素と言えます。

組織での事例

企業での組織活動においても、アンコンシャスバイアスは働きます。
例えば、年齢、性別、出身地、役職、経歴などの情報から、「きっと○○なはずだ」「なんとなく○○な気がする」というイメージをもってしまうこともあるでしょう。
具体的には以下のようなものです。

  • 最近の若手社員とは世代間ギャップで話が合わなそう
  • 女性は育休を長期間取得し、男性は育休をあまり取得しない
  • 男性は左脳型で、女性は右脳型で思考する
  • 体格に恵まれたひとは心身ともにタフそうに見える
  • 日本人は真面目で礼儀を重んじる

アンコンシャスバイアスがもたらす問題

上記のようなアンコンシャスバイアスを自己認識せず、思ったままに周囲への言動に表してしまうと、以下のような問題が引き起こされることがあります。

  • パワハラ、セクハラ、マタハラ、パタハラといった様々なハラスメントの発生
  • 従業員のモチベーション、エンゲージメントの低下
  • ダイバーシティマネジメント実現の遅れ

組織としてどう対処していくべきか?

組織としてアンコンシャスバイアスがもたらすリスクに備える1つの対処法として、研修を取り入れている企業もあります。
実例を挙げると、Google社やスターバックス社は、ユーザーから偏見に関する批判を受けたことを契機に、偏見を排除するための取り組みとして「アンコンシャスバイアス研修」を実施しています。

人のバイアスは即効性をもって取り除けるものではない場合が多く、持続的なトレーニングで対策に取り組んでいくことが求められています。

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