管理職研修の今後 NECフィールディングインタビューVol.3

部長層の研修を始めとして、数々の階層別の社内研修でJMAをご利用いただいているNECフィールディング様。人材育成の前提となる組織風土変革の取り組みや、階層別研修の体系と今後に向けた課題について同社訓練本部長の小林様、同部本部長代理の松岡様にお話を伺いました。聞き手は日本能率協会(JMA)早川和秀、副島一隆です。(本文中敬称略)

管理職研修の今後

(早川)
この4年間で、受講された管理職の方々の意識や学ぶ風土の観点で何か変化を感じていますか?

(松岡)
何より感じているのは研修の時期が近付くと自然にみんなの意識が高まっていくことです。
「この時期になったから、そろそろ研修だな」と。私たち運営側からすると研修が定着してきたということになります。それは大きな成果といえるでしょう。「参考になって面白かった」とか「新たな発見が出来て良かった」という声も、受講者から聞こえるようになりました。最近では「次回はこんな研修を受けてみたい」と言ったリクエストの声も聞こえます。
今後は、研修で学んだことを業務にどう活かしていくのかという課題は残りますが、研修で学ぶことが定着し、研修への欲求が高まった事は会社にとって良い文化だと思います。

(早川)
研修中に携帯電話で呼び出され、途中退席する人も見かけません。研修の重要性や必要性を事務局の皆様がしっかりと伝えてらっしゃるからだと思います。

(松岡)
ありがとうございます。皆が研修を楽しんでいる証拠だと思います。
全国から同じ立場の同士を集めて、宿泊型研修にしていることも大きな意味があります。

(小林)
全国の同じ階層の人達が一度に会う機会は滅多にないものですから、年に1度でもみんなが集まると、いろいろな話ができます。情報交換ができるほか、懇親会などでお互いの悩みも聞けます。

(早川)
小林さん、松岡さんとも一段部長研修、一段部長代理研修の受講対象者です。
受講者として参加し、特に印象に残ったことはありますか。

(小林)
講師の方はいろいろな経験をされているので、講話の内容に説得力があり、こちらも腹落ちできます。非常にためになる研修で、毎回、楽しみにしています。多くの受講者は、普段、外部の方から話を聞く機会がありません。
組織の長になりますと自分の思いで組織を動かすことがあります。違う業界で活躍されている方の話を聞くことにより、今のやり方でいいのかを振り返ることができて、とても良い機会だと思います。

(早川)
松岡さんはいかがですか。

(松岡)
講師の方の話の一つひとつに言葉の重みを感じています。今年の研修でも、ゲスト講演者として、他社の経営者にご講演いただきましたが、そのなかで、『スピード』というキーワードがありました。「自分自身のスピード=組織のスピード」という話は、過去に経験されたことの具体例をもって話をされていたので非常に強く胸に刺さりました。
リベラルアーツのテーマでご講演いただいた思想家の方からは、最も根底にある人間形成の重要性を説いていただきました。過去の偉人の素晴らしさは現在でも通用します。そういう刺激を感じられる講師が登壇してくれることに感謝しています。
引き続き、本気で勉強しようという気になりますね。

(小林)
今年の一段部長代理研修では、受講者間の壁を取り払うために、ファシリテーターの講師がジェスチャーやボディランゲージを積極的に取り入れていました。又、頻繁に席替えし、いろんな人と打ち解けて話せる環境づくりに気を配っていただきました。このやり方はとても良かったと思います。
今は仕事中でも研修時でやったようにメンバーとハイタッチしています。心が開放的になります。ハイタッチをしてから話すのとやらずに話すのでは、内容が変わってくるのでないかと思います。自分が心底思っていることを吐き出させるのに効果的な手法と感じています。

(早川)
研修で学んだことを、管理職自らが職場で実践していくと、周りのメンバーにも良い影響があるのでしょうね。
そんな管理職研修を、今後はどういう方向に発展させようとお考えですか。

(小林)
会社はこれから変革を進めていかなければなりません。そのためには今までやってきたことを繰り返すだけではだめです。会社や自分の組織を変えていける組織長、変革に向けたリーダーシップを発揮できる人材を育てたいと考えています。

(松岡)
私は大きく分けて3つ考えています。
1つ目は、いかに自分の役割や立場を理解させ、事業の成長につなげるかです。この点をきちんと研修で考えてもらいたいと思っています。
2つ目は、マネジメントの基本である組織や人、業務、リスクをどう管理するかです。
まだまだ当社の管理職には足りない部分があると思いますから、足りない部分を補う役割を研修に求めているのです。良いマネジメントができる人材を育て、良いリーダーシップを発揮してもらうことが、私たちのミッションだと思っています。
3つ目は、一段部長、一段部長代理の層は、近々、経営層になる人材ですから、テクニックだけでなく、人間力を身に着けてもらう必要があります。それをどうやって身に着けてもらうかが、私たちの大きな役割です。
思考やものの見方は結局、その人の価値観につながるものです。その価値観をどう醸成するのか、そして健全な判断を下せるようになってもらうのか、非常に漠然とした課題ではありますが、そのヒントを研修で提供したいと考えています。

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