FUJITSUユニバーシティ・インタビューその3「グローバル人材の要件とその育成」

グローバルビジネスワークショップ2017

グローバルビジネスワークショップをご活用いただいている、富士通株式会社様にお話をお聞きしました。

株式会社FUJITSUユニバーシティ(FJU) 
ビジネス研修グループ 
グローバルタレント育成 
マネージングプランナー 
武田 学 氏(本文中敬称略)
株式会社FUJITSUユニバーシティ(FJU) 
ビジネス研修グループ 
ビジネス人材開発 
横川 英之 氏
前回の内容はこちら

グローバル人材の要件とその育成

—このワークショップにはどんな方が参加されると良いと思いますか?
IMG_5758_2横川氏:
将来のリーダー候補であることは必須です。
英語でのコミュニケーションが最低限できるといいですが、実際のところは英語力よりも、アサーティブなマインドとコミュニケーション力がある人を当社では選抜しています。
部門や職種でいうと、どの部門・職種でも既存ビジネスの延長線ではなくて、新しい価値を生み出していくことが求められているため対象となりますが、主にマーケットのフィールドでお客様のニーズから新しいものを生み出し、イノベーションのミッションを担っている営業部門の若手リーダー候補が参加しています。

—必ずしも”グローバル人材育成”という切り口ではないのですね。
武田氏:
“グローバル”の定義によると思います。それが海外赴任するとか、海外のプロジェクトを担当するとか、日本の外へ行って仕事をすることを意味しているわけではありません。
仕事に取り組む上での価値観に反映されるもので、例えば、”グローバルに通用する製品をつくる!”とか、自分なりにどうやって現在のボーダーレスなビジネス環境の中で仕事をしていくか、ということだと思います。

—確かに、このワークショップで重視している、多様性を受容するマインドや論理的コミュニケーション力の強化という点は、海外に行って仕事をする人にかかわらず、すべてのリーダーに必要な要素です。
IMG_5727_2武田氏:
当社でも論理的思考は重視しています。
日本人は英語のネイティブスピーカーではないので、流暢な英語ではない分、内容の論理性には十分に配慮すべきだと思っています。
国内業務においても様々な価値観をもった人々に影響力を与えていくためには、筋の通ったコミュニケーションが同じく必要になっています。
このトレーニングは管理職になってからでは遅いので、若手層から鍛えたいものです。

—次回に向けた期待をお聞かせください。
横川氏:
参加者には引き続き、いろいろな業種・会社の人々と交わって刺激を受けて欲しいです。
また、シンガポールのケース企業からは、そのビジネスモデル構築の過程において、現場・ビジネス感覚を大いに学ぶことを期待しています。
その中で、実際に自分がどれだけ通用するかということを確認して、壁にぶつかるようであればその現実を理解して、乗り越えて欲しいと思います。

—今回はケース企業に投資しているベンチャーキャピタル側の意見もお聞きできるプログラムになっていますので、よりビジネス感覚を意識することができると思います。
IMG_5775_2武田氏:
私たちも社内で実施しているグローバル研修ではシリコンバレーに行っているのですが、その時にも現場で体験するスピード感から、危機感をもち、自分たちのこれまでの仕事のやり方や今後のキャリアについて客観的に見つめ直す機会になっています。

-そのような気づきがその後の本人と会社の成長をドライブするわけですね。
武田氏:
若い人がスキル・知識をどんどん身に付けて、分野・市場を跨いでビジネスを発展させてほしいです。
視野を広げて、いろいろな壁を打ち破って、どんどん攻める。
会社のグローバル人材はトップダウンで育成していくイメージがありますけど、ボトムアップも大事です。
若手が主体的にグローバルビジネスに関わることで、会社が良い方向に向かっていくことを私たちは目指していきます。

~3/3~

関連ページ

グローバルビジネスワークショップ2017
◆過去のインタビュー
富士通インタビューその1「英語による論理的コミュニケーションの壁」
富士通インタビューその2「参加メンバー同士の信頼感の醸成」
富士通インタビューその3「グローバル経験をキャリアに活かす」