小倉クラッチインタビュー Vol.4 研修を”その後”に繋げることを考え続ける 

日本で唯一のクラッチ・ブレーキの総合メーカーとして、あらゆる産業分野において、優れたモーションコントロールを実現している小倉クラッチ株式会社。

さらなる海外展開やコア技術を活用した新分野進出を目指す中、これからの経営を支える幹部育成の取り組みについて、同社 経営企画部 経営企画課課長 島倉一晃様にお話を伺いました。
聞き手は日本能率協会 佐藤敦・山根秀樹です。(以下、敬称略。所属お役職はインタビュー当時) 第3回の内容はこちら

研修を“その後”に繋げることを考え続ける

(佐藤)
今後、教育・研修以外も含めて日本能率協会に期待されることはありますでしょうか。

(島倉)
私の担当する部署は、教育の部分でお付き合いさせていただくことになると思いますので、ニーズにマッチしたカリキュラムをご提案いただければと思います。

(山根)
研修を受講したあと、職場に戻ってどうなるかが一番大切だと思いますが、そのあたりはいかがでしょう。

(島倉)
そこはなかなか難しいところですが、受講した全員がすべて実行できるようになるというよりは、受講者の何割かに確実にヒットすればいいというつもりでやっています。

(山根)
研修を、そうした行動変容を起こすような形のものにしていくということは、我々もいつも問われているところではあります。ゴールをどのあたりに置くのか、いかに多様な気づきができるかということは、とても重要だと思います。

(島倉)
あくまで研修は気づきや新しいインプットをするものと考えています。能力開発はそれを発揮してこそのものですし、実際に研修を受けた人たちが、どれだけ自分の仕事で発揮してくれるのかなというところですね。

(佐藤)
小倉クラッチ04-1ちょうど今日、研修の最終発表がありますが、そこには第1期の参加者の方もご出席いただけると伺っています。今日の第2期の方の発表を聞かれて、研修を受ける前の自分と、受けた後職場に戻ってからの今の自分にどれだけの違いを感じるかというのも、研修のひとつの場になるのかなと思いました。

(山根)
そういうことで、どんどん輪が広がっていくと良いですね。
様々な提案が出てきて、それに対して皆さんがいろいろな意見が言える、対話ができるような場が作られるといったような。今後は、そういった場作りもお仕事に入ってくるのではないでしょうか。

(島倉)
そうですね、自由にいろいろな提案をしたり、意見を言い合える場は、まだまだ少ないので。小倉クラッチという会社は、社員がみな真面目な反面、大人しい会社だと思います。
私は言いたいことはどんどん言ってしまうタイプなので、小倉クラッチの中では特殊な部類で、どちらかというと控えめな人が多い会社です。
従って、いかに上手く議論をさせるか、そうした雰囲気の場を提供することが必要だと感じています。

(佐藤)
次世代リーダーの育成に悩まれている、同じような立場の他社の人材育成担当者の方々に対して、こんなことをやると上手くいくといったアドバイスや、応援メッセージをいただけますでしょうか。

(島倉)
これは我々の課題でもあるのですが、同じことを漫然と続けていてもダメだと考えています。

今回2期目の研修をやり、インプットから課題出しというところまでやれたのですが、やはりあくまで研修レベルだと思っています。次のステップとして、研修で学んだ内容を実際の仕事に落とし込んだ時に何ができるのかといった部分にまでシフトしていくなり、何かひとつのことをやったあと、それをどうフォローして次に繋げていくかということをしていかないと、ただ研修をやりましただけになってしまうかなと。

昨年からの研修は、どちらかというとインプット的な部分でしたので、それをどうやって発揮していくか、実際のビジネスにどう繋げていくかというふうに、徐々にシフトしていかなくてはならないだろうなと考えています。

(山根)
我々も、“研修をイベントで終わらせてはいけない”と日頃から強く思っております。研修はイベントでもゴールでもなく、そこからが始まりで、どういう風にすればお客様のお役に立てるのか、これから我々も努力していかなければならないところでもあります。

研修を通じて、あるいは研修を受けられる前からも、会社さんからの様々な声をお聞きし、作っていかなくてはいけないということを肝に銘じております。

(佐藤)
今回は、事業戦略をテーマに各グループからの発表がされ、その中で良いものがあれば中期計画に盛り込まれるとのことでしたので、インプットだけで終わらせず、アウトプットまでの意識もお持ちになられたうえでプランを考えていらっしゃるのではないかと思いました。

人材育成と関連するこれからの2つの課題

(佐藤)
最後になりますが、島倉様が考えておられることでも、組織的なものでもいいのですが、現在の課題や今後の課題にはどういったことがあると感じていらっしゃいますか。

(島倉)
教育と絡めた全社課題としては2つあると思っています。1つ目は“グローバル化にどう対応していくか”というところです。
今日の研修最終発表の中で、売り上げの推移に関して少し出ていましたが、海外と国内の売り上げを比較した時に、今後は間違いなく5割以上が海外売り上げとなります。

いかに海外拠点を支援していくかということが、今後の日本の拠点には求められます。
日本国内にいながらもグローバルということを考えざるを得ませんので、そういった部分を教育としてどうフォローしていくのかというところです。

2つ目の課題は、先程もお話しましたが、「自創塾」研修を受けた次代のキーマンとなる人たちに、どう会社へ貢献してもらうか、ビジネスに発展させていってもらうかといった部分に繋げていけるかというところだと思っています。

小倉クラッチ04-2(山根)
どちらも悩まれている会社は多いと思います。

(佐藤)
特にグローバル化は事業に直結する部分でもありますので、グローバル化になっていない、追いついていない部門があると、やはりそこは皆さん悩まれていらっしゃいますね。
たとえば社内公用語を英語にするであるとか、採用で新たに配慮されていることはあるのですか?

(島倉)
公用語にするまでの話はありませんが、営業や技術部門の場合、海外のお客様が増えていますので、英語が必要になる場面が多くなっていることはあります。

講師を呼んで英会話教室を行ったりもしていますが、まだまだそこ止まりですので、もっと様々な施策をやっていく必要はあると思っています。また、採用では意識して英語力の高い人を必ず毎年1人は採用したり、最近では群馬大学を卒業した中国人や韓国人の方なども採用しています。

(佐藤・山根)
本日はありがとうございました。

~おわり4/4~

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