「経営理念の共有・理解」は若年層から 全薬工業インタビューVol.3

次世代事業推進者の育成研修の中で、経営理念や会社のこれまでの歴史・積み重ねてきた事業精神とこれからの将来について、議論し熟成させていくことを重視されている全薬工業株式会社。取り組みの背景や成果について総務人事部 人事課係長  澤井裕美様と、同課主任  山田英様にお話を聞かせていただきました。聞き手は日本能率協会(JMA)近藤健介、小関俊洋です。(本文中敬称略)前回の内容はこちら

「経営理念の共有・理解」に若年層からアプローチを

(近藤)
研修を評価していただき、我々も担当として非常に嬉しく思いますし、カスタマイズのご要望に応えるために、講師を中心に一緒に御社のことを勉強しながら提案させていただけるということに、私も大変感謝しております。
御社以外にも、実は多くの会社が、“マネジメント層の育成”で悩まれています。同じような課題をお持ちの方へのメッセージをいただければと思うのですが。

(澤井)
やはり大事なのは、経営理念というものを、いかに皆が理解・共有するかということ、そのことに関わる人材育成だと思いますね。
上司の立場になってから経営理念を学ぶ機会をあらたまって作るのではなく、若い段階から、常に会社の理念や、当社の事業とはこういう風にやっていくものだといったこと、あるいは過去の経験談というものを、どんどん伝えていくことによって、今悩んでいる課題は少なくなると思います。

マネジメント層の育成や次世代の事業推進者の育成を担当する方は、上の年齢層に対してだけではなく、ぜひ、若い社員に対しても早期からそういった教育をされていくことはいいのではないかと感じました。

zenyaku3(近藤)
経営理念の浸透・共有というのは、昔であれば、就業時間後の「飲みニケーション」のような場を通じて行われてきた部分もあると思うのですが、最近はドライになってきていて業務以外の場での浸透・共有に期待するのは結構難しい状況でもありますね。

(澤井)
今回、事例研究をやった時に感じたのが、全薬工業の歴史を知っている社員が、意外に少ないということでした。個々の出来事があったということは知っているのですけれども、では具体的に“どういう動きがあったのか、誰がやっていたのか、どういう問題があったのか”といった全体を知っている人というのが、社内にほとんどいませんでした。もちろん資料は残っているのですが、それが残っている世代に伝えられていないという。

研修で事例研究に取り組んだ社員は、“これは自分の部署だけではなく、関連する部署にもこの事実は知っておいてもらったほうがいいし、共有したい”とも言っていました。もしかすると歴史の語り継ぎが行われていないことが、今まで経営理念や育成の部分でうまくいっていない原因のひとつなのかなと思いました。

(小関)
例えば、何年に新商品を出したというようなことは残りやすいけれども、その背景にあるコンテクストといったものは、なかなか残らないのですね。

(山田)
今回の研修は、そういった自社用のケース作成をおこなった点も良かったのではないかと思います。

(小関)
今回の研修では、皆さん、自分たちでお作りになっていますよね。

(澤井)
はい。他の企業の方も、ぜひやられてみるといいと思います。意外に知らない人間関係などが出てきたりします。

(山田)
時代が違っても、“経営やマネジメントの基本”というものはあまり変わらないのかと思いますので、その時その時に、“主人公たち”はどういう判断をしたのかということを学ぶのは、非常に大きなことなのではないかなと思います。自社に関することであればなおさらだと思いますので、そういう点でも今回の研修は良かったと思っています。

(小関)
こういった取り組みの中で、普遍的な教訓みたいなものが出てきますよね。

~つづく3/4~

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